チャレンジわかまつ1年生。[09.まちやどCADONIAL編]

こんにちは。

関目 峻行(@shirokumahut)です。

2017年の5月に神奈川から福岡県北九州市若松区へ移住。
そして、”shirokuma design hut.”を開業してからの1年間、「一般社団法人ワカマツグラシ+Partners.」の業務委託として、若松の街の中に作ったコンテンツや企画、やってきたことをコラム記事として連載していきます。

今回の記事は、リノベーションスクールのセルフリノベーションコースでの対象案件なった “まちやどCADONIAL” 編です。
さて、この記事は以下の内容で書き進めていきたいと思います。

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-もくじ-
1. まちやどCADONIALってなに?
2. まちやどにするための条件
3. セルフリノベーションコースの事前準備
4. セルフリノベーションコースの期間中
5. まちやどとしてオープンするための追加工事
6. まちやどCADONIAL編のまとめ
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【 1. まちやどCADONIALってなに? 】

福岡県北九州市若松区の街を宿に見立て、県外からの訪問者への提供を行なっている宿泊施設「RAG TOWN HOTELS」の中の1ヶ所であり、庭付き平屋のまちやどCADONIAL。

そもそも「まちやどってなに?」という方は、こちらの記事を参照してみてください。

角地にあるので「まちやどCADONIAL」
実は、「RAG TOWN HOTELS」の宿泊施設は、建物の形状や位置によって名称が付けられていることが増えてきました。

1つの建物が田の字に仕切られているうちの一角を利用している「まちやどtanoji」
そして、角にあるので「まちやどCADONIAL」

どちらにも共通しているのは、建物全体を宿泊施設にせずに一部だけ使用しているということ。

【 2. まちやどにするための条件 】

建物全体を使わずに一部を利用して簡易宿泊所の営業許可をとり、「RAG TOWN HOTELS」として宿泊施設にする。
この方法で、全体を利用するよりも初期投資をあまりかけずに改修しています。

簡易宿泊所の営業許可を取得するために、「建築基準法」や「旅館業法」そして「消防法」に適合しなくてはいけません。

様々な諸官庁機関とのやり取り中で、できあがった「shirokumahut流のまちやどにするための条件」をものすごく簡単に書いていきます。

条件①:福岡県北九州市若松区中川町で対象にしている物件は、戦前の建物かつ3軒や4軒繋がっている長屋の物件。

条件②:対象物件の1/3以内かつ50㎡未満で区画されているかもしくは、区画できるか。

条件③:建物の用途が住居になっていること。

条件④:「RAG TOWN HOTELS」から10分以内に到着できる場所であるか。

もちろんこれだけではないですが、上記の条件がそろっている場合、比較的簡単に簡易宿泊所の営業許可が取れます。(2018年10月22日現在の条件)
※地域によって条件や対応が違うので、必ずそれぞれの機関への確認が必要です。

【 3. セルフリノベーションコースの事前準備 】

条件を整理して当てはめて、「まちやどCADONIAL」として活用する範囲が決まったら、次は、ゾーニングです。
僕の場合、人の動線を検討しながら部屋の用途や区画を決めたら、人の視線や動きを想像しながら内装のデザインを決めていきます。

しかし、「まちやどCADONIAL」に関しては、進め方が他の物件と違います。
それは、リノベーションスクールのセルフリノベーションコースの対象物件に選んでいるからです。
リノベーションスクールについては検索してみてください!

セルフリノベーションコースというのは、簡単に説明すると、ユニットマスターと呼ばれる講師の指導のもと、参加者がDIYで実際に場所を作ってしまおうという実践編です。

今回は、対象物件を「まちやど」として利用することを決めていたので、範囲や、部屋の機能と区画、DIYで使用する材料を事前に、ユニットマスターの方々と共有しておきました。

【 4. セルフリノベーションコースの期間中 】

リノベーションスクールの開催期間は2018年3月1日から4日までの4日間。
しかし初日は、オープンニングや状況把握、最終日は、プレゼンテーションのため、作業自体は実質2日ほど。

期間中の目標は、玄関部分の見栄え、リビングの床・壁・天井、ベッドルームの床・壁・天井を仕上げることにしました。

期間中は以下のスケジュールで進んでいきました。

[ 2018.03.01 ]

リノベーションスクールの内容や講師の方の講演
現地の視察
オープニングパーティー

[ 2018.03.02 ]

AM:
現場の情報共有(まちやどや若松エリアの情報共有)
下地の確認と養生

PM:
ユニットマスターのレクチャー
床の下地と壁面の塗装のための下地作り
ワカマツグラシパートナーズも参加して中川町エリアの歴史的な変遷や様々な情報収集

[ 2018.03.03 ]
各場所の仕上げ工事やアクセントとなる場所のスタイリング
最終プレゼンテーションの大枠作り

[ 2018.03.04 ]

AM:
仕上げ工事
プレゼンテーション作り

PM:
最終プレゼンテーション
クロージングパーティー

僕は、裏方なので、材料を集めたり、加工しておいたりと参加者の方々が作業しやすいように、ひたすら先回りして準備していました。

△ 床下地の確認

△ 床下地作り1

△ 塗装のための養生と下地塗装

△ ユニットマスターの方々のレクチャー

△ 床下地作り2

△ もぐもぐタイム

△ 天井塗装

△ 壁下地作り

△ 壁の漆喰塗り

△ それぞれ作業を担当して作業中

△ 家具の設置を終えたリビング空間

【 5. まちやどとしてオープンするための追加工事 】

「まちやどCADONIAL」としてオープンするために、期間中に残った残工事と、水周りの工事を進めて、内装工事は完工です。
リノベーションスクール以降、別日でおこなった工事ですが、セルフリノベーションコースに参加した受講生の方数名が「最後まで関わりたい」と一緒に作業してくれました。

△ 「まちやどCADONIAL」の玄関

△ 「まちやどCADONIAL」のベッドルーム

△ 「まちやどCADONIAL」の脱衣室とシャワールーム

【 6. まちやどCADONIAL編のまとめ 】

昨年度末の国の旅館業法の変更と行政の新旅館業法施行(2018年6月から順次施行)のタイミングがあったため、手続きや必要書類の見直し対応(新旅館業法を適応しての施設新設のため行政と協働で対応していた)まだオープンには至っていない「まちやどCADONIAL」
必要な設備があと1つと本申請を残している段階です。

今回書いた条件は、概ねどこのエリアでもポイントになる部分かと思いますが、実は各行政によって対応が異なっています。
その理由は、国が出している旅館業法を元に各行政が解釈してどのように対応するのかを判断しています。
そのため、「まちやどCADONIAL」のある福岡県北九州市若松区エリアではOKだけど、他の地域ではNGなど(逆も然り)という状況が発生する可能性が極めて高いです。

これから簡易宿所の営業許可を取得したい方は、必ずお住いの地域の行政機関との打ち合わせの上、検討を進めてみてください。

今回の「まちやどCADONIAL」では、どちらかというとマネジメント的な役割をしたわけですが、実はこういう動きは好きな方なのです。
やりたいことの1つに案件に対して適切なチーム(それぞれが独立した他分野の専門家)での提案をするようなプロジェクトに関わりたいと思っているため、リノベーションスクールはとても勉強になりました。

今回は、建築現場関係のユニットマスターや参加者からパティシエや看護師、家具職人を目材している学生など普段関わっている業界とは別の業界で働く人たちとの意見交換に参加することで、「そういう視点で見るのか」、「そういう部分に気を配るのか」など気づきがたくさんありました。

これから先増えてくるであろう、領域を横断したり、チームで取り組むという状況や働き方。
良い場所や物を作るという目標、そして、出来上がった後どうなるのかまでを検討する試行錯誤が体験できたプロジェクトでした。

-終-